けんぽニュース&お知らせ
2019年1月10日
冬の運動不足を解消しましょう。
寒さが厳しくなる時期は、身体を動かすのもおっくうになり、ついつい運動不足になりがちです。そんなものぐさが生活習慣になると、メタボ予備群にもなりかねません。運動・食事・睡眠は、健康づくりの基本です。
新しい年の始まりに、「今年こそ!」運動習慣をスタートしましょう。
運動習慣はなぜ必要?
ふだんから身体を動かすことで、糖尿病、心臓病、脳卒中、がん、足腰の痛み、うつ、認知症などのリスクを下げることができるとされています。また高齢者の方も、歩行など日常生活での身体活動が、寝たきりや死亡を減少させる効果があります。
でも現状は、男女ともに運動習慣がある方は、あまり多くありません。特に現役世代といわれる年齢層は、男女ともに平均値を下回っています。
運動習慣のある者の割合(20歳以上、性・年齢階級別)
(出典)
厚生労働省「平成29年 国民健康・栄養調査結果」より
「+10」から始める運動習慣
「でも、何から始めればいいの?」という方は、まず今より10分多く、毎日身体を動かしてみましょう。
今より10分多く身体を動かすだけで、死亡、生活習慣病、がんのリスクを3~4%減らせることが分かっています。
「+10」が習慣になると、内臓脂肪が燃焼して腹囲や体重が減少し、高血圧や脂質異常、高血糖も改善します。「+10」からスタートして、いずれは歩くことと同程度のきつくない運動を1日に30~60分、週3回以上行うことを目指しましょう。
【 「+10」の運動とは? 】
- 10分多く歩く
- 階段を利用する
- ストレッチや体操をする
【 運動時の安全のための注意点 】
- 体を動かす時間は、少しずつ増やしていく。
- 体調が悪いときはムリをしない。
- 病気や痛みがある時は、医師などに相談する
冬の運動のメリットは?
基礎代謝は一般的に夏に低く、冬に高いとされています(※)。冬に筋力トレーニングを行い、エネルギー消費量の高い身体活動や運動を行うと、基礎代謝が向上。エネルギーを消費しやすい身体をつくることができ、肥満予防になります。肥満はメタボ予備群につながり、生活習慣病を招きかねません。太りにくい身体つくりは、健康づくりの第一歩でもあります。
また、冬は寒さにより末梢の血管が収縮して血流が低下しやすくなります。運動して血行を促せば、エネルギーを消費しやすい身体づくりに役立ちます。
※基礎代謝量
安静にしている状態でのエネルギー代謝量。24時間相当の総エネルギー消費量のうち、基礎代謝量は約60%を占めます。
冬の運動時の注意!
冬の運動には、いくつか注意しなければいけないポイントがあります。
冬は寒さで血管が収縮して血圧が上がりやすくなり、心臓への負担が大きくなります。また寒いと筋肉も収縮して硬くなり、柔軟性が低下するため筋肉や靭帯、腱などの損傷も起こしやすくなります。
- 冬は気温の変動が少ない屋内での運動がオススメ
- 外へ出る時は朝・夜の冷え込む時間は避け、できるだけ日中の暖かい時間に防寒して行う
- 運動前にはストレッチや体操などの準備運動をしっかりと行い、身体を温める
- 冬もこまめな水分補給を忘れずに
- 汗で湿った衣服のままでは、身体を冷やす要因。汗をこまめに拭き取ることや、吸汗速乾素材の衣服着用を心がける