けんぽニュース&お知らせ
2024年03月08日
春はメンタルヘルスにご注意ください。
草木が芽吹き、花々が咲き誇る春は、気分も明るくなる季節です。
その反面、春は心の健康に注意が必要な時期でもあります。春は寒暖差が大きく、加えて入進学、就職、異動や引越しなど、心身ともに環境の変化が多い季節です。
気温差にともなう体温調節や、新しい環境での心身の疲労など、短期間で大きな変化に直面すると、体と心にストレスを与えてしまいます。
過剰なストレスは、心身の健康に悪影響を与えることになりかねません。気づかぬうちに、ストレスが強くなっていることもあります。「ちょっと調子がよくない」と感じたら、心の健康にも気を配りましょう。
最近、気になる症状はありませんか?
日常生活のなかで起こるさまざまな変化が、ストレスの原因になります。仕事がうまくいかない…といったマイナスのことだけでなく、進学や就職、昇進、結婚などのうれしい出来事でも刺激となり、ストレスの原因となることがあるのです。
ストレス反応は、心理面、身体面、行動面の3つがあります。心理面でのストレス反応には、活気の低下、イライラ、不安、抑うつ(気分の落ち込み、興味・関心の低下)などがあります。
身体面でのストレス反応には、体のふしぶしの痛み、頭痛、肩こり、腰痛、目の疲れ、動悸や息切れ、胃痛、食欲低下、便秘や下痢、不眠などさまざまな症状があります。
また、行動面でのストレス反応には、飲酒量や喫煙量の増加や、仕事でのミスが多くなるなどがあります。
心の不調やストレス症状が長く続いたり、日常生活に影響が出たりしている場合は、早めに専門機関に相談してみましょう。
気になる初期サイン
- 気分が沈む、憂うつ
- 何をするのにも元気が出ない
- イライラする、怒りっぽい
- 理由もないのに、不安な気持ちになる
- 気持ちが落ち着かない
- 胸がどきどきする、息苦しい
- 何度も確かめないと気がすまない
- 何も食べたくない、食事がおいしくない
- なかなか寝つけない、熟睡できない
- 夜中に何度も目が覚める
あなたのストレス程度をチェック!
厚生労働省では、働く人たちのメンタルヘルスをケアするために、「こころの耳」サイトを設置。ストレスチェックを受けることができます。
ご自身の心の状態を確認するために、チェックしてみましょう。チェック後は、現在のストレス状態について解説があり、アドバイスもあります。
ストレスへの対処法
ストレスはすべてが有害なわけではなく、適度なストレスは心を引き締めて、心地よい緊張感で仕事や勉強の能率を上げてくれます。
ストレスとうまくつき合うためには、自分に過剰なストレスがかかっていないか注意して、ストレス対処法を見つけていくことも大切です。
●ストレスとうまくつき合うポイント
(1)リラクゼーション法を身に着ける
ゆっくりお風呂に入る、軽く体をストレッチする、好きな音楽を聴くなど、自分なりにリラックスできる方法を見つけましょう。
(2)規則正しい生活を心がけ、睡眠を充分にとる
快適な睡眠は、疲労回復・ストレス解消に役立ちます。
(3)親しい人たちと交流する時間を持つ
ストレスが多い時は、親しい人に話を聞いてもらうだけで、ずいぶん気が楽になります。
また、心と体の不調が続くときには、早めに専門家に相談するようにしましょう。医師や自治体の相談所など、相談できる場所はたくさんあります。
▼ 社員ご本人と配偶者、およびそのいずれかの被扶養者の方々なら、身体や心の健康について、いつでも相談できる相談窓口です。
(4)笑いのススメ
笑うことで自律神経のバランスを整え、免疫力を正常化させる効果もあります。
(5)緊張を細切れにする
緊張が続いていると感じたら、深呼吸をしたり小休止をしたりするなど、気分転換をしましょう。
(6)できるだけ落ち着ける環境をつくる
職場でも許される範囲で、デスク周りを整理するなど自分が落ち着ける環境を整えましょう。
(7)仕事に関係のない趣味を持つ
仕事を離れた趣味は気分転換になり、ストレス解消につながります。
(8)自然に親しむ機会を多く持つ
自然にふれる機会は、生活のリズムを変えることに役立ちます。
(9)適度に運動をする
適度な運動はリフレッシュ効果があり、身体的・精神的ストレスの解消をアシストします。
(10)ストレス解消をタバコやお酒に頼らない
ストレス解消のために、タバコやお酒に頼るのは要注意。知らないうちに量が増えて、依存症になりかねません。
ストレスに関連する疾患(心身症)
ストレス反応がそのまま長引いていくと、メンタルヘルス面での症状だけでなく、身体的な疾患に至ることがあります。下記は、ストレスに関連していると考えられている疾患(心身症)のうち、代表的なものです。
これらの疾患が、すべてストレスに起因するわけではありません。ただ、こうした疾患を発症した際に、ストレスの影響が考えられる場合は、身体面での治療とともに、ストレス状態を改善していくことも重要になります。
ストレス関連疾患(心身症)
部位 | 主な症状 |
---|---|
呼吸器系 | 気管支喘息、過換気症候群 |
循環器系 | 本態性高血圧症、冠動脈疾患(狭心症、心筋梗塞) |
消化器系 | 胃・十二指腸潰瘍、過敏性腸症候群など |
内分泌・代謝系 | 単純性肥満症、糖尿病 |
神経・筋肉系 | 筋収縮性頭痛、痙性斜頚、書痙 |
皮膚科領域 | 慢性蕁麻疹、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症 |
整形外科領域 | 慢性関節リウマチ、腰痛症 |
眼科領域 | 眼精疲労、本態性眼瞼麻痺 |
耳鼻咽喉科領域 | メニエール病 |
歯科・口腔外科領域 | 顎関節症 |