けんぽニュース&お知らせ

2024年11月06日

女性検診を受診しましょう。

10月は「乳がん」予防啓発月間、11月は「子宮頸がん」啓発月間です。
がん検診の目的はがんを早期発見し、適切な治療を行い、がんによる死亡を減少させることです。

乳がんは20代から徐々に増え始め、30~40代に急激に増加。子宮頸がんは、20~30代で増加傾向にあります。
まだ検診を受けていない女性の方は、ぜひ受診してください。

女性特有のがんとは?

日本人が一生のうちにがんと診断される確率は、男性で62.1%、女性は48.9%です。
女性には特有のがんがあります。乳がん(全体の0.6%は男性)、子宮体がん、子宮頸がん、卵巣がん、腟がん、外陰がん、子宮肉腫です。このうち、最も罹患率が高いのは乳がんで、次いで子宮体がん、卵巣がん、子宮頸がんの順となります。

一般的に、がんは高齢になるほど発症リスクが高まるとされています。しかし、乳がんや子宮頸がんなどは20代から発症するケースも多く、女性特有のがんの発症は若年化している傾向にあります。
しかし、その年齢層の女性は公私ともに忙しく、つい「がん検診」などは後回しにしがちです。どのがん検診でも、女性の検診率は男性よりも数ポイント低く、2022年のデータでは乳がん検診率は46.6%、子宮頸がん検診率は43.6%です。

どのような種類のがんであっても、大切なのは早期発見と早期治療です。そのために、ぜひ定期的ながん検診を受けるようにしましょう。女性のがん死亡者数が多い大腸がんや乳がんでも、検診で早期に発見し治療を開始することで治る可能性も高くなり、再発・転移、死亡の割合も低下させることができます。

※数字は「国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(人口動態統計)」より

乳がん 年齢階級別罹患率(女性)
乳がん 年齢階級別罹患率

出典:国立研究開発法人国立がん研究センター がん種別統計情報 2020年より

子宮頸がん 年齢階級別罹患率
乳がん 年齢階級別罹患率

出典:国立研究開発法人国立がん研究センター がん種別統計情報 2020年より

がんの予防方策は?

日本人を対象とした研究では、がん全般の予防には禁煙、節度のある飲酒、バランスのよい食事、身体活動、適正な体形の維持、感染予防が有効であることが分かっています。

<乳がんの予防>
乳がんを予防するためには飲酒を控え、閉経後の肥満を避けるために体重を管理。適度な運動を行うことがよいとされています。

また、特定の遺伝子に変異があることが分かった場合は、遺伝カウンセリングの体制が整った施設で、リスク低減乳房切除術(乳がんのリスクを下げるために、がんを発症する前に乳房を切除する手術)を検討することがあります。

<子宮頸がんの予防>
子宮頸がんの発生には、その多くにヒトパピローマウイルス(HPV:Human Papillomavirus)の感染が関連しています(わずかですが、HPV感染と関係のない子宮頸がんもある)。
HPVの複数ある型のうち、子宮頸がんの発生と関連が深い一部のHPV感染を予防するワクチン接種が可能になっています。しかし、ワクチン接種を受けたとしても、定期的に子宮頸がん検診を受けることが大切です。

当組合の「婦人科検診」費用補助制度

当健保では、子宮頸がんは20歳以上、乳がんは30歳以上の女性(被保険者・被扶養者)に婦人科検診費用の補助を行っています(上限額あり)。
被保険者・被扶養者の対象別に、それぞれ複数の受診方法を設けています。
まだ受診が済んでいない方は、ご自身の区分に応じて受診方法・申込期限・費用の支払い方法などをご確認のうえ、お申し込みください。

1. 受診手続

被保険者・被扶養者それぞれ、複数の受診方法があり、申込手続きが異なります。
申込期限と合わせて、ご確認のうえお申し込みください。

婦人科検診 対象者別受診方法と申込期限
  ①自治体の検診 ②医療機関で受診 ③事業所の
定期健康診断で
受診
④家族健診で受診 ⑤事業所内の
被扶養者向け定期健康診断
女性の被保険者 自治体にお問い合わせください 2025年2月まで
申込受付中
事業所にお問い合わせください 対象外 対象外
女性の被扶養者 自治体にお問い合わせください 2025年2月まで
申込受付中
対象外 申込期間終了 各拠点にお問い合わせください

①自治体の検診

  • 対象者・申込期限など詳細は、お住いの自治体にお問い合わせください。

②医療機関で受診

  • 希望される医療機関に、事前に健診の可否を確認してください。
  • 医療機関の条件を了解されましたら、検診日時を相談のうえ受診してください。
  • 2025年2月まで申込受付中です。
  • お住いの自治体で女性検診の制度がある場合には、自治体の制度のご利用をお願いします。

※健診費用は保険証を使用せず、費用全額を立替払いしてください。

事業所の定期健康診断で受診

  • 詳細は対象者へ別途ご連絡済みです。

家族健診で受診

  • 詳細は対象者へ別途ご連絡済みです。
  • 申込期間は終了しています。

⑤事業所内の被扶養者向け定期健康診断

  • 詳細は対象者へ別途ご連絡済みです。
  • 申込方法などは各拠点にお問い合わせください。

2. 検査項目

費用補助の対象となる項目および対象者は、以下の通りです。

指定外の項目を受診した場合の費用は、自己負担となりますのでご注意ください。
(レディースドッグなどを利用される場合は、検診内容を必ずご確認ください)

女性検診 検査方法 対象年齢 備考
子宮がん 子宮頸部細胞検査 20歳以上
※内診については補助対象外です
毎年受診
乳がん
※どちらかを選択
超音波 30歳以上の希望者
マンモグラフィー(2方向) 40歳以上の希望者
  • 上記年齢は、2025年3月31日現在の年齢です。
  • 2024年度より、「超音波検査」「マンモグラフィー検査」のうち、どちらか希望する方法で受診いただけるようになりました。「視触診」は補助対象外です。
  • 子宮がん検診における「内診」は補助対象外となります。ご注意ください。

3. 検診費用

受診方法によって、費用の支払い方法が異なります。ご確認ください。
費用補助は、乳がん検診(上限:8,000円)、子宮がん検診(上限:7,000円)の実費精算です。

婦人科検診 対象者別受診方法と支払方法
  自治体の検診 医療機関で受診 事業所の
定期健康診断で
受診
家族健診で受診 事業所内の
被扶養者向け定期健康診断
女性の被保険者 自己負担分は、
いったん個人で
立替払い
(後日精算)
いったん個人で
立替払い
(後日精算)
無料 対象外 対象外
女性の被扶養者 自己負担分は、
いったん個人で
立替払い
(後日精算)
いったん個人で
立替払い
(後日精算)
対象外 申込期間終了 無料
自治体の検診を受診した場合
  • 自己負担分につきましては、個人で立替払い後、健保組合あてにご請求ください。
医療機関を予約して受診した場合
  • 個人で立替払い後、健保組合にご請求ください。

4. 立替払い分の請求方法

  • 下記の書類をご用意のうえ、健保組合へご提出ください。

    1. 健診費用請求書(個人立替払用)⇒健保ホームページからダウンロードできます。
    2. 領収書の原紙(添付用紙に貼り付けてください)

5. 健診費用請求書 提出期限

  • 2025年2月末日

6. 振込方法

  • 月末締め→翌月25日支払(給与に含め、健保給付金として支給)

7. その他

  • 指定外項目を受診した場合、または健康保険証を使用した場合の窓口負担(3割)は、健保組合では負担できませんのでご注意ください。

    ※指定外の項目の受診を希望される場合、費用補助される項目と分けて精算できるか、必ず医療機関へご確認ください。費用補助は各項目、年度内1回ずつです。

  • 確認欄へご本人様による届け出の旨、チェックをお願いいたします。
  • 記載内容を訂正する場合には、該当箇所を二重線で抹消し、正しい内容と記入者の氏名(サイン)を記入してください。